【えんむすび隊】遅咲きのひまわりの種をまこう！

　6月12日日曜日、えんむすび隊は中土佐町大野見南地区を訪れました。

　四万十川が流れ、自然に囲まれた中土佐町大野見南地区では毎月地域の方が集まり「集いの会」として地域でのつながりを強め盛り上げるために活動を行っているそうです。高齢化と人口減少が進み休耕田が増える中、地域内外の方に楽しんでもらおうと、南地区の入り口にある畑にひまわりを植えることとなりました。そこでえんむすび隊は、地域の方と一緒にひまわりの種植えのお手伝いを通して、南地区の魅力探しに行ってきました。

　梅雨に入り連日雨が降り続ける中、この日の朝は幸いにもくもりだったという事でひまわり畑に向かいました。うねを軽く耕した後、種をまく場所の印をつけ、一か所一か所丁寧に種を植えました。途中雨が降ってくる場面もありましたが、地域の方と協力し予定していた場所全てに植え付けることができました。

　その後、場所を体育館に移してカカシ作りに挑戦。もともと雨天の場合にと用意していただいていたプログラムでしたが、予定より早く植え付け作業が終わったこともあり、せっかくなのでと挑戦させていただきました。4つの班に分かれ地域の方に教えていただきながらそれぞれのカカシを作りました。顔を描く作業は特に緊張したようで、それぞれ個性的なカカシに仕上がっていました。このカカシたちが今後ひまわり畑を守ってくれることを願っています。
　カカシ作りの後は、七夕飾りのわら馬づくりも。初めて藁に触る学生も多くぎこちないながらも丁寧に教えていただき一人一人作ることができました。

　作業後は、お待ちかねの昼食の時間です。
　山菜や七面鳥など、新鮮な地域の食材をふんだんに使った料理が盛りだくさんな上、一つ一つの料理の魅力を引き立たせるようなお品書きまであって、その美味しさは想像以上でした。

　午後はチームに分かれて南地区を案内していただきました。地域の方に話を伺いながら周ることで課題や魅力を知ることができました。

　最後に一日を振り返りながらひまわり畑のキャッチフレーズと地域の魅力探しワークショップを行いました。地域の方にも入っていただきながら話し合いをし、それぞれ発表を行いました。美味しい料理や立派な石垣、美しい自然や古くからあるお寺など、関わったもののすべてに魅力を感じていたようです。

　お世話になった皆様、本当にありがとうございました。

　以下に参加した学生の声を一部紹介します。是非ご一読ください。

●地域協働学部地域協働学科1年女子　
　まず、感じたことが地域の方々のあたたかさです。ひまわり畑に入った時に、種の巻き方や穴の開け方など丁寧に教えて下さり、作業がとても楽しくなりました。また、一番得るものが多かったのは昼食の時です。いつも食べているお肉はスーパーで買ってくる牛や豚や鳥ですが、今回食べたのは地域で育てている七面鳥や山で仕留めた鹿でした。命のある状態から、私たちの目の前に食事として出てくる過程が想像できたし、身近に感じられていつもよりありがたみを感じました。普段の生活でも食べ物にもっと感謝をしなければいけないと思い出させられました。若い人が減っているという事で、できない行事が出てきているという事を聞いて、どこの山間地域にも同じような課題があるんだなと思った。これらの課題を解決・改善するにはどうすればいいのか、まだ未熟な自分には答えを見つけることができないので、もっと勉強しようというモチベーションにもつながった。

●教育学部生涯教育課程3年女子　
　一番印象に残ったことは地域の皆さんがとても仲が良く、とても楽しそうだという事です。過疎化が進み、人が少なくなっているという大きな問題もありますが、その分コミュニティーを大切にし協力し合って地域を盛り上げてくれているんだなと感じました。普段生活しているとなかなか気づかない事がたくさんありますが、私達若者がこのような活動に積極的に参加し地域の方から直接お話を聞くことが一番大切なことだなと改めて感じました。授業などで高知県は過疎化が進んでいるという話はたくさん聞きますが、どこか他人事のように感じ人がいなくなってしまっているマイナスなイメージを持っていました。けれど、皆さんとても明るく、人との繋がりを大切にしていて、私達もこのような縁をのそばのものにせず、つなげていきたいと思います。

●農林海洋科学部農芸化学科1年女子　
　今日、一緒にひまわりを植えた地域の人たちはとても温かくて、優しいなと思いました。私がひまわりを植えていて、種を植えるのは初めてだから「楽しい」というととても笑顔で「よかった。夏に見に来てね!」と言ってくれたり、お昼ご飯がとても美味しくて「すごくおいしいです」って言うと本当に嬉しいと喜んでくれて、今日初めて会った人たちだけど、初めて会った感覚じゃない気がしました。夏にひまわり畑を見に行きたいと思っているのでその時にまた地域の人と再会できたらうれしいなと思います。
　車に乗って地域を周った時に、山や川や田んぼがとてもきれいだと思いました。なかなか今日のような風景を見ることができないので、またこの大野見南へ来たときは歩いて行ってゆっくり見たいです。
　この活動に参加して、地域の人たちで協力していくことが大切だということを学びました。